最高裁判所第三小法廷 昭和33(オ)71 判決
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理 由
論旨第一点ないし第三点は、結局単なる事実認定の非難に帰し、採用のかぎりで
ない。
次に、原審は、論旨第四点引用の如く判示していることは所論のとおりであるが、
右判示の如き事実があるからといつて上告人先代D及び上告人が昭和一〇年四月以
降所有の意思をもつて本件山林を占有したものと認定しなければならぬものではな
い。されば、原判決に所論の違法はない。
更に、論旨第五点所論の弁済の事実は、原判決挙示の各証拠をそう合して認定さ
れているのであつて、右各証拠をそう合すれば、たとえ甲一号証が上告人の手裡に
存しても、優に右弁済の事実を肯定し得るから、原判決には所論の違法はない。論
旨引用の判例は、債権証書たる乙三号証の一ないし六が既に上告人の手裡に存しな
い本件の場合とは事案を異にするから、適切でない。
よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと
おり判決する。
最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 河 村 又 介
裁判官 島 保
裁判官 垂 水 克 己
裁判官 高 橋 潔
裁判官 石 坂 修 一
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